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六月中旬、送られて来た手紙を横に置き、六斗は返事を書いていた。
「手紙の返事を早速書いてるの?」
冷えた麦茶をお盆に乗せて持って来た夢愛が聞いた。
「ああ・・・遠い所に住んでるから時間がかかるからな・・・早めに書いて出しておかないと・・・」
「夏目貴志君でしょ?六斗の文通相手?」
「ああ・・・お前と擦れ違いをしてた時に一時的に会った時があって、仲良くなった・・・」
六斗は懐かしさを感じながら夢愛に説明した。
「そうなんだ・・・本音言えば会いたいんでしょ?夏目君に」
「ああ・・・けど、アイツ・・・幽霊を見る事が出来たせいで両親が早いうちに亡くなって厄介者扱いされて親戚中をたらい回しされてすぐに住所変更するからその度に届くのを待たないといけなかったんだ・・・」
「私達と同じ体質なのね・・・夏目君って・・・」
夢愛が静かに言った。
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