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……な、なに!? 何を言ってるんだ、あの人っ!? 俺以外って……どゆことっ!? 『綾子』なんて呼ぶ人いないから! 須藤以外いないから! ……さっきの須藤の笑顔、すっごい優しかった。 なんか見とれちゃった。 須藤ってあんな顔もするんだ。 普段はあまり表情の出さない人だから驚いた。 キレーな笑顔………って!! 何を言ってるんだか!! やめやめっ! 何か変だよー、須藤。 「あーやせ!」 後ろから聞き慣れた声がした。 この声は…… 「光希?」 振り返ってみると、光希がいた。 やっぱり光希だ。 光希の声って、すごく通るからわかりやすいんだよね。 「掃除?」 「そうだよ。光希は?」 「俺はー……帰るところ」 「ふーん」 今の間は何だろう? 帰るって、こっちには…… 「校門は逆方向だけど?」 「あ……」 バカでしょ。 なんで中庭にいるんだし。 .
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