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何気ない会話をしながら、駅前のカフェに着いた。 店内はアンティーク風でオシャレだった。 「うわ、オシャレー」 「ねー、結構人がいるね」 開店したばかりなので、様子を見に来たお客がたくさんいた。 何とか席について、とりあえず飲み物を頼んだ。 「……で、話を聞こうか」 「やっぱり聞くのね」 「当たり前じゃない」 ……何て話そう? どこから? いや、どういう風に説明したらいいんだろう? 「その感じじゃ整理ができてないみたいだねー」 私が思っていたことを言ってしまう美優。 す、すごい。 「じゃあさ、アタシが質問するね?」 「う、うん」 質問に答えていった方が話しやすいし、良いかも。 「んー、まず好きな人ができた?」 「それはない」 「じゃー何?」 いきなりアバウトになったよー。 「す、須藤が…」 「…智?」 「うん。須藤がヘン」 「智はもともとヘンじゃん」 「そ、そーゆーんじゃなくてっ」 あー、何て言ったらー…… もー、はっきり言っちゃお! 「き、気のせいかもしれないけど、須藤が良く笑ってくるというか、こっち見てくるというか…そのー……」 「………」 黙り始めた美優。 何も言わず不安になった私は、美優の顔を見て呼んだ。 「み、美優ー……?」 「……あ、うん。それで?」 「え、えと、以上です」 「は?」 美優はそれだけ?って聞いてきた。 .
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