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「で、何かあったんだー?」
「……たまたま」
「ん?」
仕方ないと思い、私は俯き、ストローをいじりながら、光希のこと少し話した。
もちろん須藤のことは一切話さないようにしました。
「…へー、一緒に帰ったんだ」
「それだけだよ?」
「…好きなんでしょ?松川くんのこと」
「それはないって」
「はいはい」
絶対勘違いしてるでしょ……もう。
それからは恋愛の話だけでなく、いろんな話をしていた。
時間はあっという間に過ぎていき、外はすっかり暗くなっていた。
「うわ、外暗いじゃん」
「ホントだ。もう帰ろっか」
会計をすまし、外へ出る。
「じゃ、私は電車だから」
「うん。じゃ、またね」
美優は電車に乗るから駅へ、私は歩いて帰れる距離だから歩いて帰った。
暗い道を歩きながら、私は須藤の話をした時の美優の顔を思い出していた。
美優は、須藤のことが好きなのかな…?
じゃなきゃ、あんな顔しないよね……
はぁ、どうしよ。
「おい」
美優のことを考えながら歩いていたら、近くの公園から声がした。
まさかと思い振り返ると、
光希がいた。
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