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家から学校は結構近い。
それが逆効果で私を遅く行動させている。
あー、やばいやばい!
ソファーでのんびりしすぎた!
走りたいけど汗かくから嫌だし……
でも間に合うかな?
…とにかく急がなきゃっ!
と、早歩きで頑張っていると…
「あーやこ」
「?」
誰かが私を呼んできた。
って言っても、『綾子』なんて呼ぶのは一人しかいないから、すぐに誰かわかったけど。
「…須藤」
あー、会いたくなかったわ。
美優のことがあるし……
「遅刻しちゃうよ?」
「須藤こそ。珍しいね」
「俺はチャリだし」
「美優と同じなのに、電車じゃないんだ」
「2駅くらいチャリで行けるよ。俺、男だし」
「そ、そか」
って、話してる暇ないんですけどっ!
遅刻しちゃうって!
須藤はケータイを開けてすぐ閉じた。
たぶん時間を確認していたのだろう。
「綾子、乗る?時間やばくない?」
「えっ……」
た、確かにやばいけど…
その、後ろはちょっとー……
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