4ページ目

5/21
前へ
/86ページ
次へ
「綾子、ちょっと飛ばすよ」 「え?」 「ちゃんと掴まっててよ?」 すると、ぐんぐんスピードが上がってきた。 「うわっ」 ものすごいスピードで自転車を漕ぎ始めた須藤。 落ちそうで怖い… 「す、すどーっ!おちそーっ」 「しっかり掴まっててよ」 ちょ、何でこんなに漕いでるのに息一つ上がってないのっ!? 落ちそうだから、もう少し掴んでも良いよね? そう思って腰に回した手を少し強く掴んだ。 「ーー……っ」 「あ、大丈夫?」 一瞬、須藤が辛そうにした。 苦しかったかな? 少し手を緩めた。 「…綾子、もう少し掴んでて良いよ」 「え、でも…」 「てか、掴んで」 少し戸惑ったけど、また少し強く掴んだ。 .
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加