シングルマザー

44/56
前へ
/409ページ
次へ
離婚してから人の気持ちの変化に敏感になった侑右は 今日も隠し切れない 私の憂鬱な思いを敏感に察して 「腕枕してあげる。 ママ、一緒に寝よう♪」 どこで覚えたのか 2歳児特有のムチムチした腕を ドーンと私に貸してくれた。 「うわ~嬉しいな~♪ありがとうね」 体重をかけないように気を付けながら ありがたく侑右に甘えさせてもらう。 かすかに薫るミルクのような 懐かしい匂いが心地よい。 こんなに小さくても男の子はナイトなんだな~。 カサついていた心に 侑右の純な優しさが染みていく。 《後でママに、昼間変なTV見せてないか聞いとかないと》 規則正しい寝息をたて始めた息子の胸をそっとトントンしながら 瞼を閉じ私も眠りにつこうとしたけど 《やっぱり寝れない!》
/409ページ

最初のコメントを投稿しよう!

327人が本棚に入れています
本棚に追加