327人が本棚に入れています
本棚に追加
《普通の幸せが欲しいだけなのに
その程度の願いすら叶わないなんて。
子連れで再婚してる人だって、
たくさんいる。
なのに、どうして私だけ・・・。
もうこの先永遠に幸せに見放されてるのなら私の未来に意味なんかあるの？
お願い。誰か教えて。
そして私をここから
・・・救って下さい・・・》
痺れる頭の中で
グルグルと猛スピードで
様々な思いが駆け回っている。
どれぐらい時間が過ぎただろう。
嫌な事ばかりの毎日。
このまま朝なんて２度と来なければいいのにと、ひたすら泣き続ける私を
辛そうに見つめていた吉川さんの腕が
背中に伸びてギュゥと抱きしめられた。
あぁ
このまま
ずっと
この腕に守られて
生きていけたら
どんなに幸せだろう。。。
未来のない腕の中で
私が叶わぬ願いを思い描いていると
「香奈・・・」
最初のコメントを投稿しよう！