レインリリー

現実

仕事に没頭していたせいか
アッという間に
お昼休みになり

思い返すと
こぼれ落ちそうになる涙を
何とかとどめながら
昨日の顛末を琴子に話す。

「何か・・・ガッカリ」

「現実は、ドラマみたいには
いかないみたいね・・・」

「てか、自分の好きになった女の子供じゃん。俺、大事にするぜー！！
みたいな気持ちには、ならないわけ！？」

「ならないんだろうね・・・。
元旦那の影がうろつくのが嫌みたいな言い方だったけど本音は単に受け入れられないんだと思う」

「そっかぁ。。。あ～ぁ猛烈に吉川さんにガッカリ。香奈、大丈夫？これから、どうするの？」

「うーん・・・今はまだ付き合うのか、ここで止めとくのか、踏ん切りがつかなくて。
とりあえず週末に会う事にはなってるけど」

「お互い惹かれ合ってるのに付き合えないって・・・辛いね」

「それぐらいの気持ちじゃ乗り越えられない壁が、侑右なんだってよく分かった」

「侑ちゃん、あんなに可愛いのに・・・」