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「そういえば、大久保さん元気ですか?私の2つ上だから今年24ですよね。就職とかして働いてるのかな?」
「篤?私も最近連絡取ってないな~。でも、結構いい所に就職したって話しは聞いたよ。忙しいのか全然【リーベン】にも顔出さないんだよね」
「【リーベン】私も最近行ってないな~。服も見たいしこれから一緒に行きません?」
「休みの日まで店に行きたくない~」
渋るゆかりさんを
久々過ぎて1人じゃ行きにくいから
と説得して無理矢理引っ張って行く私は【リーベン】に行けば昔の自分に戻れる気がしていた。
こんな錆びた心の自分は可愛げがなくて嫌い。これが大人になるって事なら、大人になんてなりたくない。
だけど、
その【リーベン】は変わっていた。
「大改装したんですね!!」
入っていきなりの煌めくアクセコーナーの迫力に驚く。
「あれ?ゆかりさん買い物ですか?」
そう話しかけてくるスタッフも見知らぬ人ばかりで駐車場までテンションMAXでパンパンに膨らんでいた懐かしさは一気にしぼんでいく。
「なんかアウェー感スゴイです・・・」
しょぼくれる私に
「買い物あったんでしょ?一緒に選ぶよ」
レディースはこっちだよと歩きながら
だから言ったのに~と、ゆかりさんは笑う。
「香奈ちゃん、ここ来るの2年ぶりぐらいだもん。店も人も変わるよ。今や、あの今井さんが店長だし(笑)」
「げっ!!今井さんが??」
「そうだよ(笑)今日は出張で居ないけどね。香奈ちゃんの事、いつも心配してるよ」
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