恋と愛

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梅雨明けした7月中旬 あの日、飲み会での失態を謝る電話を入れた私に 「そんなの気にするなって」 そう笑い飛ばした大久保さんは 「今度の連休、侑右君も連れて安達カップルと一緒に海に行こう♪」 と誘ってくれた。 いよいよ明日にせまった海水浴に備え ウキウキの侑右と新しい浮き輪を買いに来たショッピングセンターで 「香奈!!」 不意に 懐かしい声に呼び止められた。。。 普段フタをして 胸の奥にキッチリしまってある過去が 一気に体中に流れ出し 身の毛がよだつ。 それでも 自然な笑顔を作ろうとやってみたけど 顔中の筋肉が凍りついちゃって 何とか引きつった笑顔を張り付けるのが精一杯。 仕方なくその微妙な笑顔で 出来るなら、 もう2度と会いたくないと思っていた その人に振り向いた。 「・・・崇人。久しぶり」 1年半振りに会う 元旦那だった。
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