恋と愛

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崇人は、まだ無職なのか 締まりのない空気の漂う やたらとチャライ格好で立っていた。 「珍しいね。こんなとこで会うなんて」 皮肉をこめて言う私にお構いなしで 「これ侑右?大きくなったな~」 そう呟き、少しのためらいもなく 侑右に向かって ジャラジャラと重そうな アクセを何個も重ね付けした 自慢の長い腕を伸ばす。 「マ~マ」 咄嗟に私の膝の後ろに ササッと隠れ、 しがみつく侑右に 「何、こいつ?こんなんで大丈夫なの?てか、俺のこと覚えて無いの?」 唇を歪ませ面白くなさそうな顔をする崇人。 「1年以上も会ってないんだから仕方ないよ。ごめん。私達もう帰らなきゃ」
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