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周りの景色に気を取られていた
私の心が
その言葉に反応した。
なぜだか
胸にグレー色のシミが広がって
物珍しかった景色が急につまらなく見えてくる。
「へ~っ!ちょっとそれ聞かせてよ!彼女って高校の時?それとも大学?」
うわわっ!
出たよデビルゆかりが!!
これは大久保さん逃げられないよ。
スイッチの入ったゆかりさんは、
運転席に身を乗り出し滅多に女のことを話さない大久保さんに食らいついている。見兼ねた周也さんが
「お前危ないから、後にしろよ」
シッシッとゆかりさんを追い払った。
「ブッー。最近私のことシッシッって追い払うメンズが多いんだけど、どうゆ事???でも、侑ちゃんは違うもん、ね~」
唇を尖らせたゆかりさんは
少し飽きてきてモゾモゾ動き出した侑右の手を握り、ちょっと大げさにブンブン揺らし
♪♪♪~
一緒にアニメソングを歌い出した。
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