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自分の子供を褒められると
どうして、こんなにも嬉しいんだろう。
ニヤニヤが止まらない私は
ここが車の中じゃなかったら
鼻歌まじりに踊りだしそうな程
ご機嫌になっていた♪
そんな私のご機嫌な理由を
子供のいない大久保さんは
感づくはずもなく
怪訝な顔をして運転の合間に私の方を覗き見る。
「どした?何か良い事あった?
てか・・・逆に怖いんだけど~」
不審がる大久保さんに
「まあまあ、お気になさらず」
手をヒラヒラさせて誤魔化す
奇妙な私。
そんなちょっと噛み合わない会話すら楽しくて、気づけば車は
家の近所の路地まで来ていた。
「侑右よく寝てるし洗濯物だけ下ろして、そのままバーベキューの買い物に行きましょうか」
私の言葉に
「了解」
大久保さんが頷き
私の家の前に車を寄せた。
その時
夕暮れのオレンジ色に染まり始めた景色の中に
見慣れたシルエットが
姿を現した・・・。
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