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「そっか。そうだよな~香奈のタイプじゃ無いもんな」
満足気に何度も頷く崇人。
私のタイプは自分だと・・・
今でも思っちゃってる?
呆れて黙りを決め込む私に
「俺、先輩の親がやってるペンキ屋に誘ってもらって
来週から働くことになったんだ。
だからさ、侑右の為にも・・・
俺らやり直さないか?」
はぁ?
はぁあぁああああ!!
この人、なに言っちゃってるの???
「・・・ナイ。
・・・それは絶対にナイ!
こんな近くに住んでて1年以上も侑右に会いに来なかったくせに今更テキトーな事言わないでよ!!!」
話してる内に離婚した時の
どうしようもなく
やるせない気持ちが
よみがえってきて
叫ぶように崇人の申し出を拒絶した
私の思いは
彼には微塵も響かない・・・。
だって
「俺、女とはとっくに別れたよ。だから、もう何の問題もないだろ?な?」
崇人は自慢気に、
そう言ってのけたのだから。
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