恋と愛

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「あ?・・・まあ、そんな顔せずに とりあえず少し考えてみてよ」 この冷めた空気を分かろうとしない 崇人に溜め息が出た。 「お前、そういう重い溜め息やめた方がいいよ。幸せ逃げるから。な、ちょっとコンビニ行っていい?タバコ切らしてるんだよ」 「じゃあ私、帰る。てか、崇人タバコ吸うようになったんだ・・・」 「ああ、最近だけどな。コンビニぐらい、付き合えって」 「もう腕がしびれて無理。荷物も庭先に置きっぱなしだし、帰る。じゃあね」 これ以上、話すことなどない。 急いで車から降りる私の耳に 「ちぇ、タバコ買ってもらおうと思ったのに」 嫌がらせなのか 聞こえてないと思ったのか 小声でブツブツ呟く 崇人の文句が入ってきた。 この人は・・・いつから こんなみっともない男に成り下がってしまったんだろう? 中学の頃みんなの憧れの存在だった崇人の8年後が、こんなだなんて誰が想像した? 今の崇人はクールでも何でもない ただの男。 で、 崇人をこんなにしてしまった私も ただの女。 ──やっぱり私達は一緒にいるべきじゃない。
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