恐怖の始まり

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え、なんで?」 レジの女の子はその場に倒れた。俺は何もできなかった。ただ呆然と見ていた。 「キャー、早く明助けてよ!」 俺は歩美の声で俺はやっと動き出した。走って男の前に行ったとき俺は思わず足を止めた。そう、店長は噛んでいたのではない。食べていたのだ。俺は怖くて動けなくなった。女の子はこっちを泣きながらじっと見ている。その間にも店長は女の子を食べていた。 「うわー!!俺は店長の心臓の辺りを思いっきり蹴った。 ボキッ! あばら骨がおれる音がした。まず確実に死ぬだろう。しかし、男は再び立った。目は白目で歯茎は血で真っ赤だった。俺はまた動けなくなった。しかもさっきまで食べられていたレジの女の子まで白目で立ち上がったのだ。俺はもう何がなんだかわからなくっていた。二人は俺に近付いてきていた。俺は死を覚悟して目を閉じた。だが、いつまでたっても痛みがこない。俺は恐る恐る目を開けるとそこに男の顔を近くにあった石で殴っている歩美がいた。 明、大丈夫?」 「あ、あぁ歩美うしろ!」 後ろにはさっきまで死んでいた女の子がゆっくりと歩美に近付いていた。もう考えている暇は無かった。俺は思いっきりレジの女の子に向かってタックルした。女の子は二メートルほど吹っ飛んで近くにあった煉瓦に頭をぶつけてそのあとは動かなくなった。 「し、死んだのか?」 「わ、私たち人を殺しちゃったの?」 (あれは人間だったのか?いやあれはどう見ても人間ではなかった。心臓がつぶれても平気な顔だったはず。) 「今はとにかく逃げよう!幸いここに食料はある!歩美の家に行こう!」 「え、で、でも警察をよばな…」 歩美が話している途中にコンビニの窓ガラスからさっきの店長達と同じ奴らが出てきた。 「早く逃げるぞ!」 俺達はまだ知らなかった。このあとに待つ更なる恐怖を。
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