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ポンと肩を叩かれた。振り返ると、よお、と片手を上げてにやっと笑うのぶがいた。
今日は神社の鳥居前集合で、リゲル通りのイルミネーションを見てから夕飯を食べて解散する予定。それはだいたい予定通りに行った。ついでにプリクラも撮って、その白いコート天使みたいだねなんて言われて笑って。
「お祈りしていこう」
はじめに待ち合わせた鳥居をくぐり暗い階段を登った。夜の神社は広くて閑散としていた。手を洗って、賽銭を投げて、二礼二拍手して、一礼する前にちらっとのぶをみた。真剣にお祈りしているのぶをみて、少し口角が緩んでしまう。降りるとき、のぶは手を出してくれた。びっくりして一瞬躊躇したけど、しっかりちゃっかり繋いでしまった。きっと真っ赤だったけど、暗闇のおかげで少し素直になれた。
家まではゆっくり歩いた。のぶもそれに合わせくれた。帰り道はとても短くて、繋いだままの左手がずっとポカポカしていた。
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