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「ミツル、俺は本当、真面目に言ってるんです」
「……はい、それは解っています。すみません」
再び、先輩からの呼び捨て。
思わず俺の笑いも止まる。
「真剣に、他の奴の匂いがついてるのは嫌だと言っているんです」
「はい」
「だから俺の匂いをつけてもいいですね?」
「はい」
なんだろう、この会話。
そして思わず肯いてしまった俺。
ああ、本当、マズイな。
腕を引っ張って立ち上がらされ、
そのまま無駄に素晴らしい大きさを誇るソファーへと抱きしめられながら沈みこんでいく。
柔らかいこのソファーには、よく会計が座ってくつろいでいる。
そんな所で、ダメだ。
そう思いつつも抵抗ができない。
本当、可愛い。
変な嫉妬も行動も。
だから動けないだなんて、俺は自分で思っている以上に彼に惚れているみたいだ。
……願わくは、生徒会のメンバーに灰谷ほど鼻の利く人がいませんように。
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