君という女性。

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*** 「……ん」 小鳥のさえずりが聞こえる。 あぁ。 今は朝なのか。 妙な夢をみたせいか、朝の感覚がなかったぜ。 ん? 何か体か重い。 ……って、俺のお腹の上にあの女性が被さるように眠っているじゃないか。 もしかしてずっと一緒にいてくれてたのか? 「おはよう。 目が覚めてたのね」 俺が彼女を見ていると、彼女はゆっくりと目を開けた。 「おはよう」 寝起きの顔が可愛く思わず見とれてしまう。 くそ。 何でこんな可愛い子の事を俺は何で思い出せないんだ。 「いいお天気だね」 病室のブラインドを少し開け、彼女は外をみた。 どうもさっきの夢が引っ掛かるんだよな。 「あのさ……」 外を見る女性に俺は話し掛ける。 「何?」 彼女は振り返る。 彼女が振り返ると同時に甘い香りがした。 「君の名前……教えてほしい」 あの夢の通りだったら……。 確かめなくては……。 「心。 浅野 心だよ」 彼女は優しく笑って答えた。 ……マジかよ。 「俺の名前は?」 あの夢が本当になりそうな気がする。 俺の胸は妙に高鳴っている。
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