一、

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森の奥へと足を進めながら周りを確認する。今日もあまり変わったところは無いな。 この世界には魔法と呼ばれるものがあって、これによって生活が支えられているといっても過言ではない。 属性によって使える魔法は様々。基本属性の火、水、雷、風、土、の五つに無属性がある。 他にも希少属性なんてものがあって、重力、創造、時、と名前だけでもどれだけすごいものなのか想像がつく。 俺は土属性と一つだけだが、属性を複数持っている人も少なくない。 それでも自分の持っている属性以外の属性を使うことは無理じゃない。が、それを行うと消費する魔力の量が多くなり、連発すればすぐに魔力欠乏になりかねない。魔力欠乏になれば魔力を回復するのに時間がかかる。 俺も一応全属性使えるが、初級より上の魔法を発動しようとすれば半分くらいごそっと魔力を持っていかれてしまうため初級しか使わない。 無属性の魔法は属性関係なく魔力をあまり消費しないが、その分習得するのが非常に困難と言われている。ジルドでも使えるのは僅か数人で、そもそも戦闘向けの魔法ではない。 しかし8年間ここでひたすら鍛え続けた。 無属性の知っている魔法は全て発動できるようになった。 【念話】、【収納】、一番習得するのに手こずった【転移】、他にもいくつかある。 土属性の魔法もかなり練習したため狙いを外すことが少なくなった。 そうこうしているうちに今日の日課が終わる。 俺は今日の朝食の当番だったことを思い出し少し急いで寮に帰った。
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