第3章 蠢く闇

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昨日はとても楽しかった。 村の皆が誕生日を祝ってくれて、ジークは居なかったけど・・・ エレナはスキップしながら村の広場に向かう途中、それを聞いた。 「・・・で、ジークの様子は?」 「この馬鹿が。一命はとりとめた」 「・・・え?」 「今の雪山には気をつけろとあれだけ言っていたのに」 「まぁ、コマンダンテ。ジークの気持ちもくんでやってください」 村長の家から聞こえた声はあまりにも現実味を帯びていた。 エレナはその場から逃げる様に走り出した。 「ゆ、雪山には薬草があるはず」 エレナはその言葉はが自然に口から零れていくのが不思議だった。
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