3人が本棚に入れています
本棚に追加
最後、ジークに会えないことが。
悲しかった。
そして、今になって。
気が付いた。
「私、私は」
そっか、そうなんだ。
だからか。
だから、こんなにも悲しいんだ。
「ジーク」
ずっと前から気が付いてたのに。
気付かないふりをしていたんだ。
でも、残念だな。
ジークならこんな時に何て言うのだろう?
エレナは薄れ行く意識の中、静かに呟いた。
「ジーク・・・」
初めて会った時から、
「大好き・・・だったよ・・・」
エレナは白い雪に埋もれ、力尽きた。
第三章 蠢く闇fin
最初のコメントを投稿しよう!