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「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
俺はただ吠えた。
恐ろしいから、怖いから。
吠えた。
恐怖の感情を無理矢理抑えつけ、走った。
仲間を助けるため。
だが、足りなかった。
圧倒的に絶対的に絶望的なほど。
ジークには力が足りなかった。
《それ》はオレンジ色の光りを灯していた。
こいつも、バイド?
《それ》は圧倒的力で仲間をのみ込んでいった。
純白の世界の中を紅い花が染めていった。
「やめろおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ジークはただ。
無力だった。
《それ》はいとも簡単にジークの突撃銃を破壊した。
「・・・俺は、死ぬのか?仲間を、エレナを見つけることすら出来ず・・・」
ジークは純白の世界の中。
意識を失った。
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