第1章 白い地獄

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「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」 俺はただ吠えた。 恐ろしいから、怖いから。 吠えた。 恐怖の感情を無理矢理抑えつけ、走った。 仲間を助けるため。 だが、足りなかった。 圧倒的に絶対的に絶望的なほど。 ジークには力が足りなかった。 《それ》はオレンジ色の光りを灯していた。 こいつも、バイド? 《それ》は圧倒的力で仲間をのみ込んでいった。 純白の世界の中を紅い花が染めていった。 「やめろおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 ジークはただ。 無力だった。 《それ》はいとも簡単にジークの突撃銃を破壊した。 「・・・俺は、死ぬのか?仲間を、エレナを見つけることすら出来ず・・・」 ジークは純白の世界の中。 意識を失った。
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