第1章 白い地獄

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俺は、バイドになってしまったのか? 俺が、生き残った罰か? 「コ、コマンダンテ。仲間は?ほかのやつらは?」 ジークは震える声で尋ねた。 『確認されたのは君だけだ』 コマンダンテは淡々と語った。 「コマンダンテ、リックは?あいつは確かこの作戦のあと、式をあげるはずだ。レオは?確か・・・」 『ジーク君。彼らも発見されている』 ジークは微かな希望を覚え、 「で、では」 『残念だが・・・遺体としてだ。先ほどDNA検査の結果がでた』 「そ、それで?」 『照合率99,9%だ。リック、レオ、アーサー、以下3名の死亡を確認。ジーク小隊は壊滅的被害を受けた』 なんとなくは予想できたはずだ。 しかし聞くまでは信じられなかった。 止めようとしても、ジークの涙はとどめなくあふれでた。 「コマンダンテ、名は?」 その言葉は自然と出てきた。 「そいつの、俺達の命を奪ったバイドの」 それは誓いだった。 「名は?」
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