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「安部君は部活弓道だもんねー」
きゅるきゅるボイスで、南は安部の腕をぱちんっ、と叩いた。
さりげなボディータッチ来たー。
しかし安部は淡々と眼鏡を上げ、
「そろそろ黙ろう」
と小声で言って、平然と校長の話を聞くフリを始めた。
「そ……だね、はい」
しょげる南。
なぜそうなる……。
南のハニートラップに優等生のこいつが引っ掛かるのは、まだ練る余地がありそう。
親友のためならばと、安部に出会ったら即声をかけ、話に南を絡ませるのが、
南の恋愛仲介者あたしの役目。
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