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「うおゎた!」
携帯が魚のように、手から逃げそうになった。
画面には『アラーム』の文字。
「びくった……」
3度目の電話は、設定していたアラーム音。
びっくりさせるな、と、携帯に怒ってしまいそうになる。
明日のカラオケで気分転換しよう。
そうしよう。
いや……それも無理。
無意識の内に考えちゃう。
カラオケどころじゃない。
縁切れって……メールしてくんなってこと?
わかんないよ……内田、疲れさせないでよ。
「もう内田と関わるのやめよっかな……」
作ったばかりのシャンプー瓶が、虚しい存在物へと化した。
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