キューピッド

4/27
前へ
/327ページ
次へ
「知恵(チエ)、おはよー」 背中をポンッと叩かれ、声の方向に振り向くと、ショートカットにぱっつんボブが目に入る。 新垣南(アラガキミナミ)。 1年から同じクラスで、以来つるむようになった。 陸上部に入ってる、見た目スポーティー、中身おっとりの妹タイプ。 「南、おはよ、あたし続行不能だよ」 あくびを堪えながら言うと、両肩に南の両腕が乗っかった。 こんな風に南に甘えられるたんび、あたしは癒される。 ラブラブな訳だ。あたしと南は。 「あー、知恵また眠そうな顔してるー、勉強してる象徴じゃん」 「そーでもないって」 とか詐欺りつつ、ぶっちゃけ昨日は吐くほど勉強した。
/327ページ

最初のコメントを投稿しよう!

202人が本棚に入れています
本棚に追加