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五分ほどしてインターホンを押す。
すると階段を駆け下りる音が聞こえ、しばらくして定壁が顔を出した。
「どもども」
「お邪魔するよ」
特に会話をするわけでもなく自然と中に入り、二階へと上がる。
見る限りリビングやその周りの部屋に電気はついていない。
どうやらこいつ以外は出かけているようだ。
早速薄暗い階段を上がり、三階にある友人の自室にはいる。
そこは5畳ほどの広さで、裸の床板が気になるもののゆっくりと話せる場所だ。
定壁と仲良くなってからかれこれ十年は経つか。
今考えるとこの部屋には何百回も通ってるんだよな。
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