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「ふ~ん、それで?」
「ステータスを見る方法とか、この辺りのこと教えてくれないかな?」
こういうと、少年はかなり驚いた表情をした。
「えっ・・・
メニューも開けないの?」
おそらく、この世界の人達にとっては赤ん坊でも知ってるような事なのだろう。
できて当たり前なのだろう。
「・・・嘘ついてるの謝ったら教えてあげる」
この日を、俺は忘れない。
「ごめん」
「・・・」
軽く頭を下げ、謝った。
しかしモロンの表情は変わらない。
「すみませんでした・・・」
「よし!じゃあ村に行きながら説明するよ」
やっと表情を明るくしたモロンは、俺を先導するように歩きながら説明を始めた。
「記憶あるんなら、色々兄さんのことも聞かせてね」
「あぁ・・・構わないけど・・・」
分かるとは思えないが・・・。
「まっ、先に説明だね」
モロンは俺の顔を見るなり、話題を変えた。
どうやら、モロンは人の感情を読みとれるようだ。
「分からないのにも事情あるだろうし、何でも聞いてよ」
「・・・ありがとう」
感情に流されて、つい見下してしまったが・・・モロンは悪い子ではないと分かった。
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