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考えるのが馬鹿らしくなり空を見上げると、
いつの間にか夕日が
沈みかけていた。
「もうこんな時間か・・・」
「村にはもうすぐ着くよ」
モロンは笑顔でそう答えた。
色々話をしているウチにかなりの時間が経っていたようだ。
「森を抜けるとスライムしかいないから、楽に着くと思うよ」
スライムか・・・やはりこの世界にもいるのだな。
ゲームによって容姿や強さはかなり違いがあるが・・・。
剣がべたついたり、報酬が少なかったりしなければいいのだが。
「夜にはゴブリンがでたりするけど・・・」
一瞬、モロンの表情が曇ったように見えた。
「出たら俺が倒すさ」
「兄さん・・・よく言うよ・・・」
おそらく、辛い思い出があるのだろう。
村では軍隊の守護がない場合がある。その時は村の男が戦いに行ったりするのだが・・・
あまりにも力不足だ。
装備も経験も不十分なのだ、死者が出ても不思議ではない。
軍隊でさえ犠牲を出すのだから。
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