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いつものように布団の上に腰かけると間をあけずに定壁が切り出してきた。
「で、例の物は?」
「もちろん、あるよ」
それは今回俺がここに来た目的のものであり、定壁にも関係のあるもの。
俺は鞄を探り、それを取り出した。
妙に古臭い一冊の本だ。
表紙は皮製で、セーム革のような淡い色が妙に歴史を感じさせる。
これを手に入れたのは、21日の放課後。
文芸部の倉庫で資料を探している時に偶然発見した。
部員全員に確認をとるも所有者は分からず、この本自体にもそれを示すようなことは記されていなかった。
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