courus of battle

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いや、所有者の名前は書いていなかったと言うべきか。 その本には題名も著作者の名前も記入されていなかったのだが、 なぜか最初の一ページに俺達の名前が記されていたのだ。 「本当に書いてある」 「見覚えは?」 当然発見者である俺に心当たりはなかったし、文芸部ではない定壁が知るはずもない。念のために確認しておこうとこうしてもってきては見たが、大して期待はしていない。 「いや・・・」 「だよなぁ」 やはり思っていた通りの答えが返ってきたことでこの話は行き詰ってしまった。 俺達の名前が書いてあるだけの古本。 それが見つかったというだけでほかに情報もなく、気になるだけで解明する必要もない。
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