何そのお使い行ってきてみたいなノリ

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今、正座している俺の目の前には、紙と笑顔の(ダークなものが後ろから出てる)母さん。 そして、テーブルの上に置かれた紙には『不合格』の文字。 不意に、背中から大量の汗が流れた。 「──約束。覚えてるわよね」 母さんの凛とした声が、静寂の中広がる。 「第一志望が駄目だったら、母さんの言うとおりにするから。って、言ったわよ、ね?」 「…はい」 俺は力無く頷いた。 「家は母子家庭であまりお金がないから、一つしか受けれない。だから琉人のやりたい様にさせてた。──けど」 「結果は不合格」 …返す言葉もない。 ただただ、頷くことしか出来ない俺。
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