第一章 ~ お好実焼きパーティー ~

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    3 「ところで今日は何の集まりだい?」  キラキラと輝いて見えるミドル兄さんがやんわりと聞いてきた。 「あ、それは……」 「お好実焼きパーティーさ。ミドルもそれで来たんじゃないのか?」  ウエンツ、ストレートすぎる。  まるで私たちが食いしん坊みたいじゃない。 「いや、ボクは別件で呼ばれたんだよ。何か大事な話があるからって」 「「「大事な話?」」」 「い~の、ミドル兄さん上行こう」  お好実焼きやるからこない? なんて言えないじゃない。 「何だよ、大事な話って。俺たちにも聞かせろよ」  ジャックがぶ~ぶ~言ってるけど無視。  ミドル兄さんの背中を押して二階へあがっていった。  バタンと扉を閉めて窓も閉める。  ついでに鍵も閉めて密室にすると、一息付いた。
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