第一章 ~ お好実焼きパーティー ~

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   振り返ると太陽の光でキラキラするミドル兄さんの金髪。  いつものように、緑色を基調とした戦士の服と鉄の剣。  何よりも虜にするキラースマイルがすてきだ。 「で、大事な話ってなんだい?」  歯を光らせてキラースマイル。  あ~気絶しそう。  おっとこんなところで気を失っている場合じゃない。  今日こそはミドル兄さんに告白して人生勝ち組、ルンルンになるんだから。 「あ、あのにぇ……」 「うん、なんだい?」 「そのにぇ」 「そんなに言いにくいことなのかい? まさか、夜な夜な鉄器神が襲ってくるとか……。おのれ鉄器神」  虚空を見上げて剣を抜こうとする。 「ち、ちがうにゃ」  思わず抱きついちゃった。  バクンバクン言う心臓の音が、服を通してミドル兄さんに伝わりそう。
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