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「ところで大事な話って何だったんだよ。教えろよ」
真っ黒な毛並みのガラス狼は、黙っていればイケメンなのに人のプライバシーを平気で踏みにじる。
「だから嫌われるんにゃ」
「ん? なんか言ったか?」
「別に、何も」
つ~んとして私も一階に降りていった。
あれ? そういえば扉の鍵閉めたのに……。
振り返るとかみ砕かれた痕があった。
ジャックの仕業ね。全く野蛮なんだから。
私はそのまま一階へと降りていった。
「遅いよ、ピックル。ミドルさんに火をつけてもらったわよ」
ミルトがバーベキュー台の網の上に好実を乗せながら言った。
「ごめんにゃ」
私がいれば炎の魔法ですぐだったのに。
「な~に、マッチを持ってたから簡単さ」
キラキラ輝きながらにっこりとほほえむミドル兄さん。
私の胸はきゅ~んと締め付けられた。
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