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いつもの帰り道を夏服の水色と白のセーラー服姿で歩く。
『もぉーいいかぁい?』
いつも通る、緑が多い、公園というよりは広場からそんな声が聞こえてきた。立ち止まり、声のした方を見つめる。
幼稚園児だろうか、小学生だろうか。
かくれんぼをしているようだった。
目を手で隠し、少年よりもはるかに大きな木に向かって立ちながら、叫んでいた。
『もぉいいかぁい??』
自分にも、あんな時期があったのだろうか。と考えて、やめる。
最近、考えるのさえ疲れてきた。
『まぁだだよー』
と、どこからか返答がかえってきて、おそらく鬼であろう少年が『いーち、にぃーいっ・・・』
と数え出す。
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