後押し

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アパートに帰宅し、シャワーを浴びます。 一気に来る眠気。 何かがへばり付いているかの様に、重い身体。 頭も乾かさないまま、倒れそうになります。 ダメです…。 今日は、久しぶりのご対面。 …何週間ぶりだ? …もしかしたら、一ヶ月半? オイオイ、最長記録です…。 晶(しょう 26歳) 大学生の頃のバイト先の先輩。 焼き鳥屋さんで、和気藹々と仕事する中、その仕事っぷりに惚れて。 常に、笑顔の輪に囲まれる晶に憧れていました。 付き合えば、私も輪の中に入れるような…気がしていたのかもしれません。 でも、私は…。 笑顔の輪の中は、体力が必要なのです。 素直に楽しめない自分。 上手く立ち回れず凹む自分。 静かな時間の方が落ち着く。 話をしなくても、穏やかな時間が流れるような…。 私1人が、同じ部屋で、違う事をしていても心地良い関係を求めいました。 でも…。 晶は、友人との賑やかな時間を好みました。 私といる時は、ひたすら…体を求められていました。 私の存在価値は、何処に…。 そうしてしまったのは、私なのかもしれません。 晶が嫌いなのではなく、身体ばかりの繋がりが、嫌なら嫌だと伝えれば良かったはず。 私は、経験も少なく、言葉を上手く選べなかった。 ずっと飲み込んでいた沢山の言葉。 積もって行く気持ち。 それは、お互い様だったのかな。
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