11人が本棚に入れています
本棚に追加
「そういえば、珱ってハルのこと知ってる?」
え・・・。ちょっ、樹くん何を!?
「あ?誰だよそれ」
ですよねっ!知ってるわけないよねッ。
三ヶ月間も学校に来ていないのに、たった数週間前に転入してきた人達が私のことを知っている筈がない。
「・・・・・・で?誰だよそのハルって奴は」
「あの子だよっ」
樹くんが私を指差す。
望月くんは指差した方を向いて───軽く目を見開いた。
なんで目をまるくするかは解らないけど・・・まぁいいか。
「はじめまして。私は都野遥っていいます」
望月くんに近づき、笑いかける。
「・・・望月珱。珱でいい」
対する彼は素っ気なく答える。
それを見た樹くんは
「あれれぇ~?
珱、まさかハルに惚れちゃった?」
「「は!?」」
いやいや樹くん。初対面でそれはないでしょ。
と私は心の中で突っ込む。
「んな訳ねぇだろ―が!!からかうんじゃねぇよっ」
「そうだね―。でも遥って可愛いから・・・・・・一目惚れされるのが多いんだよね―」
「そうなの?」
会話に混ざったミキちゃんに聞くと、ミキちゃんは「本人はこんなんだけどね」と苦笑した。
最初のコメントを投稿しよう!