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ベネネイとアズ号の交差。
上昇しながら左に旋回するベネネイは、腹の下から機体内蔵型のミサイルもアズ号へ向けて発射する。
アズ号は下降をしながら右に旋回して、同じく腹の中から2機のドローン(ミニオカルト)を射出。
ドローン2機はベネネイとアズ号の斥力に上手く弾かれて、急激な上昇を螺旋を描きながら行う。
アズ号に当たったミサイルは計3発であるが、ラムダの斥力の薄い膜が、辛うじて機体を損傷から救っている。
ドローン2機のコントロールは、コアシートのシオンが行う。
その間は、アズがパイロットの役割とコアシーターの役割を果たさなくてはならない。
「ちょっとシオン、もう1機のベネネイ、ゲロゲロに接近してるじゃん!」
「ベネネイは、始めから2機。接近して来るもう1機は、アズ、あなたが何とかして! 墜とせる?墜とせない?」
シオンは気忙しくスティックをカチャカチャさせて、アズは口を曲げて操縦桿を倒した。
「シオン。僕等の目的だけは見失うな」
2機のベネネイは巧みである。
C337輸送機とアズ号の距離は、瞬きをする度に離されて行く。
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