東京へ

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警笛が鳴ったのは2度。アズはふらつく足で立ち上がった。 「おい君、何か感じるのかい?」 船倉を出るアズをメロウナ・チューリップは追う。 「メロウナさん、交換条件とかアリですか?」 「交換条件? ア、アリだよ!」 船が揺れて、アズは船底の通路のみぎひだりに手を着く。 「シオン! 記者さんにナチュラルを教えてあげよう。何だか年季の入った斥力が来たみたいだから」 貨物船が急に速度を上げたらしく、船底の4人はトットットと船尾の方へバランスを崩した。 トットットとをやりながらシオンもハナマ・ハーもアズを追い、メロウナ・チューリップは手帳に交換条件と書き記した。 「サフスタワーは思考波レーダーの役割も果たすらしいんだ。この船は、恐らくサフスの軍艦に絡まれたんだろう」 メロウナ・チューリップはサフス側の人らしくない発言をする。 「軍艦‥軍艦‥軍艦‥‥ならばベネネイの1機位は乗っけているでしょう!」 「ちょっとアズ! あなたまさか!」 走り出したアズを、シオンが慌てておいかける。 「勘が良いねシオン。X作戦始動だ!」 「ちょっとアズ! 軍艦からブレーンシップを盗むなんて無理だから!」 カンカンカンカン階段を駆け上がる。 「そんな事はしないよ。船ごと頂くのさ!」 ハイハイ。
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