東京へ

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「テト艦長。未帰還のC337に絡んだ斥力は、この坊ちゃんとお嬢さんで間違いありませんな。それとこの御仁は陸軍の匂いが強烈で、それからそれからメロウナ・チューリップ久しぶりじゃなぁ!」 駆逐艦の初老のF体は、ハナマ・ハーの後ろで鼻の頭を掻いているサフスタイムズの記者さんに歩み寄ると、トントントントンその肩を叩いた。 「異能体を調べて調べて、とうとうキランの地にまで足を運んだか?」 「サフス最年長F体としてのあなたを取材させてもらったのは10年前です。現在も現役で軍に在籍していらっしゃったとは、驚きです。斥力じい」 初老のF体は背が低い。そしてどうやら、軍の内部では敬愛の念を込めて〈斥力じい〉と呼ばれているらしい。 テトと呼ばれた艦長は、質問の相手としてハナマ・ハーを選んだ。 「サフス極東艦隊所属、駆逐艦サザランド艦長テト・ハーネメイです。我が軍は世界平和のために、ナチュラルを捜しています。協力をお願いしたい。」 長い右の手を差し出した。 「退役している。旧ブラッカでは指揮官をしていた。ハナマ・ハーという」 こちらもまた右手を伸ばした。 お互いが探るような目をしている。
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