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「ところでハナマさん。貴方が所属していたキラン第12師団。サフス連合もキラン共和国も1つの国というよりは利益を同じくする国家群の集まりであります。12師団の母体となったのは砂漠の民の軍隊で、歴史的にサフスを構成する主要国に対して、かなりの含むモノがある。キラン内部でもそれは十分以上に在りますから、60年もの長きに渡り、サフス陸軍は第12師団の半独立性を認めて来た」
テト・ハーネメイは頭が切れるのだろう。
話の主題に入る前に、諸々の主張の地固めをする。
「ほぼ、その通りだ‥」
テーブルの端に座るハナマ・ハーは、苦虫を噛み潰した表情で、小さな艦長室の窓の外を見るしかない。
舷側で弾かれた波が洗う窓。
ボヤけた水平線。
「艦長さん。話が飛び過ぎて分かりません!」
シオンが頬を膨らませて、アズは口を曲げて天井を見ている状況。
テト・ハーネメイ。
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