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松林に落ちたロブロ・ゼッタのローズマリー。そのコアシートにいたのが、ロブロのパートナーのニイフ・キーである。
髪の色が赤い事を除けば、顔かたちも雰囲気もシオンとそっくりであった。
「T200、ニイフ・キーを知っているのか?」
[知っているも何も、ロブロ少佐は作戦飛行の半分で、私をお使いになられていますから]
T200は、それがよほどの自慢なのだろう。正面のディスプレイに本来なら部外者には見せる事のない、過去の作戦に於ける飛行経路を次々と映し出して行く。
「ねぇT200。ニイフ・キーってさ、どんな人なんだい?」
カチャ カチャカチャ
[ナチュラルアズ、質問してるのは私の方でして‥‥]
「‥‥‥‥」
カチャ カチャ
[オホン。少し妙なF体です。こめかみから思考波をお出しになって、時々私のクリルと波長が合わなくなる。来年の春には、ロブロ少佐と結婚するはずです]
「結婚! 異能体のままで!」
F体もしくはレプリカは1日の大半を新物質の溶液の中で過ごす。
アズにはそれの結婚が想像出来ない。
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