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[T200、シャーイーの武装を教えてくれ」
[アズ様、申し訳ありません。軍内部でも非公開です]
「そんなんアリかよ!」
「距離500。ミサイル射出確認!」
回転しながらベネネイに追い付こうとする001号機の4枚翼。
その翼の先に取り付けられていた4本の筒の固形燃料に火が着いた。
翼から離れたロケットは、更なる加速の為にすぐさま1段部分を切り離し、2段部分の液体燃料がスピードを引き継ぐ。
「T200、あくまでも直進!」
アズはラムダの斥力全てを防御に回すべく、手にしたナイフをガシッと握った。
シャーイーがベネネイを追い抜くのと、4つの弾頭の火炎がベネネイを包んだのは、ほぼ同時。
朝焼けの赤。爆煙の黒。
ところが001号機は、そのまま飛び去りはしなかった。
かなりの減速をしてベネネイの左につけ、朝陽の側でもう1機の青い翼を待つ。
ベネネイが射損じた相方の青いX翼がフラフラと標的の右側に並ぶと、2機で挟んだ丸腰の旧式機へジリジリと不快な思考波送った。
[アズ様、アコーサの斥力に捕まりました。脱出の方向でご判断を]
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