ジャゲポーのEE

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  アズの3番機は翼を開き、空気の抵抗をわざと受けて減速する。 開かれた両翼からは、爪の付いた着陸用の太い脚。 《ジャーンさん、ひたすら上昇して! ガジャラさんが追い付いたら、ジャゲポーの母船を攻撃して!》 《アズ、お前は?》 アルミナ・ジャーンは素直に操縦桿を引いた。 《それを聞くの? オカルトを落とすだけさ!》 1番機を追う為にオカルトも首を上げ、後方から接近するアズのイエロラには、胴体の後ろから新物質を練り込んだ鉛の玉を放出した。 イエロラはギリギリのところで鉛玉を交わし、若干ふらつきながらも両脚を前に伸ばした。 「シオン、揺れるよ」 「‥ゲプッ‥」 ガシャン オカルトの小さい方の翼は、意外と柔らかい造りだった。 イエロラの鋭い爪は翼の奥にある構造体をギリガリと締め上げる。 けれども大きさが違い過ぎ。 黒いオカルトは、翼に引っ付いた黄色いイエロラの倍はある。 そのままイエロラを背負って、グイグイグイと上昇を続ける。 《誰、君?》 オカルトのパイロット? 《ヤナギ・アズ》 素直に答える。 《そう‥私は、ジャゲポーのEE。EEはF体のコードネーム。名前は無い》 グイグイと上昇する。   
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