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「アズ、お疲れ様」
メカニック達の食欲は旺盛だから、シオンはあらかじめ確保しておいた2切れのアップルパイをサッとアズに渡した。
「いつの間にこんなの作れる様になったのさ?」
アズは片方のパイを頬張り、もう片方のそれはシオンへ返した。
「料理長に教わったの。明日はシチューの作り方を教わる予定」
シオンもアップルパイを口にして、美味しいおやつにみんなホクホク顔。
「大陸に戻ったらいよいよだな」
茶色いバンタナのメカニックが、モグモグモグ。
「去年はビッチャラ湖周回飛行挺レース。一昨年はスレレ山での雪割草探し」
赤鼻のメカニックもモグモグモグ。
「何の話です?」
アズもモグモグ。
「空賊イベントの事さ、知らないのかい?」
ストンコ・ウーはポットのコーヒーを、人数分の小さいカップに注いでいる。
(ロマァさんとEEが言っていたアレか‥‥)
「今年のお題は何かなぁ?」
赤い帽子のメカニックは、ストンコからコーヒーのカップを受け取った。
「それよりも、ウチの代表が誰になるかだ」
ストンコはアズにも、コーヒーのカップを渡した。
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