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「ジャーン様、子供には少し荷が重くないですかね?」
コアシートのストンコも立って下を覗き込んだ。
「ストンコ、横から口を出すな! おいアズ、オカルトが欲しいんじゃなかったのか?」
「えっ! 欲しいに決まってるじゃないですか!」
アズは更に半身を乗り出した。
「無事に代表の任務を全うしたら、このオカルトの名前をアズ号としてやる。どうだ?」
女はニヤけた。
「ほ、本当ですか!やります!やるに決まってるでしょう」
喜びの表情のアズの右足を、ストンコ・ウーが後ろから蹴った。
「何をやらされるかも決まってないんだぞ」
小声。
「何とか草を雪山で探したり、何とか湖の周りを飛行挺でグルグルすれば良いんでしょ。楽勝ですよストンコさん」
ジャーンにも聞こえるような、大きい声。
「どうなんだアズ。私は気が短い」
下からの声。
「やりますやります!何でもやります!」
「馬鹿!」
「いやお利口サンだ」
アズは笑ってジャーンはニヤけて、ストンコだけが怒った顔。
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