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私は掲示板をチェックする傍ら、慌てて制服の袖に手を通す。
いかんいかん、
かほりん☆さんとリオンさん、二人の不良主婦のペースに巻き込まれてると確実に遅刻する…!
大体、朝の掲示板はいつもこの二人の独壇場だ。
それプラス、通学前の私ってカンジ。
私もすぐにでもガチャしたかったけど、ガチャどころかガチで遅刻しかねないこの状況。
「いってきマウスッ!」
私は玄関を飛び出すと、庭先に置いてある深紅のマイカー(自転車)に飛び乗った。
これで、口に食パンでも頬張っていればさぞかし絵になるのだろうが…、
花も恥じらう女子高生、さすがにそんなファンタジーなマネはしない。
そして、学校に向かう途中の信号待ちで、私はポケットからケータイを取り出してみる。
もちろん、アクセス先は「叛逆のデスペラード」。
ゲームの続行が決まったんだ。手が空いた時にクエスト回してレベル上げなきゃ!
例の武具ガチャも気にはなったけど、お楽しみは後にとっておこう。
私は、そう決めた。
後から思えば、
もしこの時、
ガチャを回していたら、
私はショックのあまり、
信号が青に変わったことにさえ、
気づけなかったことだろう。
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